お久しぶりのジャーニーです。
今年の梅雨は雨が少ない印象でレザーものを持ち出せるので嬉しい限り。
そうそう、今年始めたNEW BRAND、MASSTARD。
おかげさまで大変ご好評を頂いており本当に嬉しい限りです。
本当に本当にありがとうございます。
レザーものを中心に、今後も洋服や小物等、僕らの日常生活に欠かせない痒い所に手が届くPRODUCTを開発していこうと思って進めていますが、
今回このBLOGでご紹介する物は気合の入り方が異常なまでの物でした。
僕が昔から悩んできたことを解消するために、仲間たちには本当に苦労を掛けました。
さて、、、その悩みとは何でしょうか?
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正解は、普段使いはもちろんの事、
革ジャンにも本当に合うレザーバッグとは?
これが僕の中でのかなりシビアな悩みだったんです。
そりゃ世の中には沢山のレザーバッグが溢れてますわ。
本当に調べ尽くしました多分。
でも全部どこかで妥協が生じるモノばかりだったんですよね。
て言うか、合わせてカッコいいと思うモノは皆無でした。
これはあくまでも僕の感想ですが。。。
いやー何度も何度もなーんども試作を繰り返しましたよ。
内の職人の腕がもげるんじゃないかと思うくらいリアルに試作を繰り返しました。
カッコいいんだけど、何かが足りない。
カッコいいんだけど、何かしっくりこない。
カッコいいんだけど、心から欲しいと思えない。
などなど、
もう諦めようと思う事すらあった。
でもやっと、本当にやーっとできました。
MASSTARD -SHOULDER BAG- BLACK
斜め掛けが決まるショルダーバッグ。
でもこれだけじゃないんです。
実は言うと、、、
片掛けにできるように長さの異なるショルダーベルトが2本付属します。
メンズってあまり片掛けしないじゃないですか?
でもめちゃくちゃオシャレになるんですよ、このバッグだと。
特徴を上げていきます。
まず、両サイドにギリギリに鉸められたMASSTARDオリジナルのダール加工の真鍮バックルが付きます。
ギリギリに鉸める事でバックルのぐらつきを抑え、革への負担を最大限に軽減するという意図があります。
そして経年変化の部分では、このダールかこうが擦れていくと真鍮色が浮かび上がってきて、これまた最高にエロい雰囲気を醸し出すんです。
続きましてベルトのご紹介。
ショルダーベルトにはボディとは異なる皮革、ブライドルレザーを採用。
馬具に使用されるこのブライドルレザーは、屈折を繰り返すショルダー部分に最も適した革で、
使用を重ねる事でしなやかさを増し肩に寄り沿うような見事な馴染みが出てきます。
しかーも、フィニッシュの工程でブルーム加工という手法を用いることで強度と耐久性を一段上に押し上げました。
※ブルーム加工とはブライドルレザーの表面をブルーム【固着系ワックス】で覆う事で、強度と耐久性の向上や革がより良い状態を長く保つために生み出された歴史ある加工です。英国で生まれたこの製法は、悪天候が多いイギリスの気候を考慮し雨水などの余分な水分が革への染み込みを防ぐことと、乾燥した時に革の内部の水分を外へ逃がさないために発明されたものです。
続きまして仕様です。
このショルダーベルトには両端に4つのベルト穴が開いてます。
要は8段階の長さ調整が可能なんです。
しかも長さの異なるベルトが2本セットなので、最大16段階の長さでバッグをお楽しみいただけます。
春や夏の軽装時には短めのショルダーベルトで片掛けに、
秋冬のヘビーアウターに合わせる時にはロングショルダーベルトで斜め掛けも有効です。
まだまだ拘りは尽きません。
続きましてはこちら!
バッグの底部分。
何の変哲もなく見えますよね?
そう。何も変じゃないです。
言われてみないと分からないと思いますが、
普通、こういったバケツ型のバッグの底面には真ん中に継ぎ接ぎがあるんです。
それはそのはず、継ぎ接ぎを入れれば、パターンが細かくなるので革の取り都合が良くなりますもの。
意味わかるかな?
一枚の革は正方形ではなく歪な形をしているので、長い尺の革を取るとなると、非常に勿体無い革の取り方になるんです。
要は贅沢極まりない革の使い方をする羽目になるんですね。
なので革のロスが増える。
勿体無い。
継ぎ接ぎだらけになる。
分かる人には安っぽく見える。
これは革ジャンにも言える事なのですが、
継ぎ接ぎが多い革製品はイケてない革の部位を大量に使用しています。
だから経年していくとダルダルになったり型崩れの大きな原因となるのです。
減価を限りなく下げたいから仕方ないんでしょうけど、僕はあまりそう言った子たちを所有したいとは思わないたちなので、かなり贅沢な使い方しました。
分かる人が見れば、「おぉスゲーいいバッグじゃん!」って120%なるように作りました。
何もそこまでしなくても。と思われるかもですが、そこまでしないと欲しくならないのでしました。
自己満です。
まだまだいきますよ?
続いてはこちら!
ライナー(裏地)です。
何か毛羽立ちや毛穴があるのが見て分かりますかね?
これは何かと言うと、
豚革です。
豚革ってすごく優秀なの知ってますか?
靴のライニングでも使われることの多いこの素材。
カンの良い方は分かったかな?
そう、豚革は革の中でも最高クラスの呼吸の名手なのです。
中にこもりがちな湿気を見事に呼吸で消滅させる事ができるんです。
昔の人間の知恵ですね。
人も革も適材適所。
最高ですねこの言葉。大好きです。
大きめのポケットが2個付いたライニングは普通の布製のライニングの10倍の強度を誇ります。
しかも万が一破れても張り替えます。
まず破れないですが、汚れがかなりひどくなって来たりしたら張り替えてもいいかもですね!
まず町のお直し屋さんでは革でのライニング張り替えは断られますのでちゃんと僕らに相談してくださいね。
そうそう、最後にこの写真をご覧ください。
もはやアートですよね。
これは何かと言うと、バッグのトップ部分と持ち手部分の縫製は全て手縫いにて仕上げています。
ミシンでは縫えないので、平目打ちで穴を均等に開けてから1番手の蝋引き糸でしっかりと手で締め上げていくんです。
かなり根気の必要な作業。
これまた適材適所。
ミシンの細かな運針の強度を袋には持たせ、一番のポイントとなる部分は手作業で細かな職人技を落とし込む。
これ全部一人の職人が一個一個作ってるんです。
裁断から縫い上げまで。
もちろんショルダーベルトの丁寧なコバ磨きも。
コバ剤を使用せず水とワックスで扱きまくって素晴らしいコバの表情になるんです。
この処理が、使用時間の経過とともに最高にカッコいい表情に変わっていくんです。
時間短縮とコスト削減で様々なモノの良さが失われている現代。
経年変化、モノを育てる時代ではなく、来年には使わなくなるような愛着の湧かない、とりあえずのモノが溢れています。
それで良いなら別に良いんだけどさ、俺は長く使えるモノを愛を持ってガシガシ使いたいから、見えない部分までしっかり落とし込みたいんだよね。
だって嬉しいじゃん、自分が作ったモノが誰かの笑顔に繋がるって。
それを手にしたオーナーさんが何年か後に、「ジャーニーさん、俺のこんなカッコよくなりましたよ!」って見せに来てくれたらもう感無量な訳ですよ。
売って終わり。
買って終わりじゃなくてさ。
もっと深い付き合いしていきましょう、カッコいいプロダクトたちと一緒にさ。
そんな感じで、アディオス。
ジャーニー加藤
あーそうそう、革ジャンコーデね。