冬支度其の① 〜究極かつ至高のニット〜
Nov 21, 2021
ハローアネモス。
ジャーニー加藤です。
今日は、先日入荷したphigvelのタートルネックセーターがあまりにも素晴らしいので、
皆様に共有したく思い筆を取ってみようと思います。
今週からいよいよ最低気温が1桁台に入り、いよいよ冬の訪れまでのカウントダウンが始まったなと思うこの頃、
さて今回は、冬支度をする上で最も大事だけど見落としがちなインナーのチョイスについて触れてみようかなと思います。
お洋服が好きな方なら読む必要もないのかな?とも思いますが、予習復習のつもりでお読み頂ければ幸いです。
日本には素晴らしき四季という奇跡的な季節の移り変わりがあります。
それに沿うように、洋服にも季節ごとの風物詩的素材がある事は言わずもがな。
そこで皆さんに質問です。
皆さんは"冬"となると何を思い浮かべますか?
クリスマスムードで街が華やぎ、クリームシチューやお鍋や風邪薬のCMに冬季限定のビールやら湯気の立ち登る温かく香り高いコーヒーなんかも僕は毎年思い浮かべます。
そして冬支度の醍醐味と言えば、重衣料のメンテナンスやニットの毛玉取りやスチーム当てが僕の大きな楽しみになります。
変な楽しみと思われればそれまでなんですが、実はそこには春夏のモノとは大きく違う洋服の楽しみ方があるんです。
あくまでも僕個人の楽しみ方ではあるのですが、それが今回のタイトルでもある、ニットの奥深さやポテンシャルを知れる本当に希少な季節なんですよ。
例えば夏ならば、ガシガシ洗っても型崩れしないTシャツもいいし、洗えば洗うほど味の出るリネン素材で涼を楽しむも◎
汗をいっぱいかくので洗えてメンテナンスも楽で清潔に保てるものが重宝するイメージですね。
ライトな着こなしでも品を忘れないってのが俺の密かなこだわりだったり。
対して冬はどうでしょう?
肌を指す冷たい風が嫌で厚着をしたのにも関わらず、電車やお店の中は暑くて、意外と汗をかいてしまうけど、コットン系の素材は夏のように簡単には乾かない。
それゆえに身体が逆に冷えたり、脱ぎ着してコントロールできないファッションも多くないですか?
例えば最強の防寒着と言われるダウンジャケット。
確かに暖かいですが、寒暖差への適応能力は皆無です。
インナーは薄手なもので事足りますが、ロンTにダウンでお店でダウン脱いだら季節感ないし何だかとってもメリハリのない見栄えになりますよね。
まぁファッションは自由なのでどうでも良いのですが、僕は冬こそ季節に合った素材を重ねて着る事が1番の醍醐味でありオシャレではないかと思うんですね。
その醍醐味の中で最も肌に近く身体を包むモノが僕の中ではニットセーターなんです。
しかし僕は見た目によらず敏感肌。
一般的なウールニットだとチクチクが耐えられず、
楽しむどころか地獄の1日になってしまうんです。
そんな人、実はかなり多いんではないでしょうか?
そこで僕が自信を持って提案したいのが、
カシミヤ。
巷でよく聞く言葉ですが、果たしてカシミヤの本当の良さを知っている方がどれだけいるのでしょうか?
では簡単にカシミヤについて説明させて頂きます。
カシミヤとは、限られた高山地帯に生息するカシミアヤギの毛を織物を指します。
羊の毛とは比較にならないほど毛が細く密度が高い。
それでいて軽くて暖かく肌触りも絹のように滑りがあり上品な光沢も与えます。
この、細くて密度が高い獣毛がかなりのキーワード。
なぜかと言うとですね、毛糸にする際に一本一本を細く捻ることができ、毛糸の中に空気の層をより多く作ることができるんです。
それの何が良いか?
空気の層とはすなわち、我々が放射する体温を蓄える貯蔵庫みたいなものなのです。
ダウンジャケットがなぜ暖かいかご存知ですか?
あれはダウンの反発力により空気層を沢山作り体温を貯蔵し、外側に風邪を通しにくいナイロン等で蓋をすることで簡易的な魔法瓶を作ってるみたいなもんなんです。
だから暖かい。
しかしですね、インナーダウンをライダース等のタイトな服の下に着てもダウンらしい温もりを感じられないんですよ。
答えはもうお分かりですかね?
空気の層を無くしてしまってはダウンの機能はほぼ無効になってしまうんです。
羽毛布団で寝てる方もわかると思いますが、羽毛布団は体温を蓄えて蓋をするから暖かい。
そうゆーこと。
なので防寒着としてはダウンは最強です。
オシャレ着としては僕の中ではイマイチなのですがね。
見た目とか重ね着を楽しめないとかね。。。
オシャレなんてどーでも良い!とにかく暖かいが命!
って人はダウンがマスト👍
あくまでもオシャレを加味した談義なので悪しからず。
そう、カシミヤの毛糸は軽くしなやかで空気層に富み、身体から出る汗などの水分は放出し、温もりだけを閉じ込めるんです。
そう、カシミアとはニット界の王として君臨する、名実共に最強の名を欲しいがままにしているそれなのです。
そんなカシミアをかなりの量用いて製作されたこのセーター。
そのカシミアのニットにシャギードック加工をやってしまうんだからお手上げですよ。
シャギードッグとは、スコットランドの国花でもある長い棘が特徴のアザミの実で表面を擦り起毛することで空気層を作る加工のことで、温もりを更に閉じ込めるために開発された古くから存在する歴史ある製法なんです。
昔はシャギードッグのシェットランドセーター着ててチクチク我慢しながらイケてる男になれてる気でいたけど、このPHIGVELのセーターをあの頃の自分に見せたら多分膝から崩れ落ちるんだろうな。
それくらい衝撃的なタートルネックセーター。
しかも衿のリブはミルスペックで見られる独創的な編み地になっていて、縦リブに比べて男臭さが出て流石の一言。
なもんで、俺の今年1番マストなインナーはコイツで決まりです。
色違いで2色買おうと思ったけど、感度の高いお客様が速攻で買ってくれたのでグレーしか買えませんでした。笑
いや、まだまだ全然書きたいこと沢山あるんだけどね、かなりここまでも長いので三回くらいに分けて書くからね。
とりあえずセーター編。
このセーターの上に何を着よう?
そんな話を次回はしたいなと思います。
それでは!
※ちなみにセーターって冬を越すまで一度もドライクリーニング出さなくて大丈夫です。
Amazonとかで2000円くらいで売ってるスチームアイロン当てれば匂いも消えるし汚れも浮くのでスチーム後、乾いたタオルで軽く叩いて終了。ご参考までに!
journey.